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資産運用とリスク

資産運用における価格下落リスク

方法によって度合いに違いはあるにせよ、少なからず資産運用にはリスクが付いて回ります。
完全にリスク0で確実に資産を増やせる、そんなものはこの世に存在しません。
その前提を理解した上で、どのようなリスクがあるのかを知り、自分に合った方法を選び出すことが重要になるのです。

一般的に「リスク」というワードは「危険度」を表すものですが、資産運用においては若干そのニュアンスが変わってきます。
危険度というよりも「不確実性」を表すもの、と言った方が適しており、リスクが大きいほど値動きの幅も大きくなります。
大きく損する可能性がある、という点では危険度と同じ意味ですが、大きくリターンを得ることもあるのです。

リスクを許容すればするほど、損をする危険性と同時に、リターンを得る可能性も高まるのです。
極端な話、銀行への預金の場合、破綻による預金の消滅などがリスクとなる訳ですが、実際にそれが起こる可能性は極めて低いです。(万が一銀行が破綻しても、1,000万円以内の預金は保護される制度があるため)つまり、ほとんどリスクがないのです。
しかし、その代わりにリターンも非常に小さいです。今の銀行の金利は言わずもがな…雀の涙程度の利息しかもらうことができません。

リスクの種類

では次に、資産運用におけるリスクの種類について見ていきましょう。

価格変動リスク

金融商品の価格は固定されておらず、常に変動しています。
世の中の情勢や景気に応じて変化するので、不測の事態によって買った当初よりも価格が下がる可能性はあります。

為替変動リスク

為替相場の変動に応じて資産の価値が変動するリスクです。
外貨に対して投資をした場合、その後円高へと進めば損をすることになります。円安に進めば逆に利益を得ることとなります。

金利変動リスク

金利とそれに伴う債券価格の変動によるリスクです。
金利が上昇すると債券の価値は下落、金利が下落すれば債券の価値は上昇する、という特徴を覚えておきましょう。

信用リスク

そもそも約束が守られるかどうか、という信用に関するリスクです。
元本保証のはずが守られなかった
予定されていた配当が支払われなかった

といったことは案外起きるものなのです。

カントリーリスク

国によって周りから得る信用度は異なります。
その国の社会情勢が不安定であれば信用は低下し、国債などの価値は下がります。
新興国の国債などを保有する際にはケアする必要があります。

以上にように資産運用におけるリスクは大きく5つに分類することができます。
自分が始めてみようと考えている運用方法に一体どんなリスクがあるのか、これだけは面倒臭がらずにしっかり考えるようにしましょう。

これを怠ったまま中途半端に手を出せば、不測の事態が起きたときに動揺を避けられなくなります。
動揺して正常な判断ができない状態での決断は、ほぼ間違いなく良い結果につながりません。

リスクを許容する

それぞれ異なる許容度

冒頭でもお伝えしましたが、リスク0の資産運用は存在しません。
限りなくリスクが0に近い「預金」は、現在の金利状況では資産運用として機能していないと見た方がよいでしょう。
年金制度の将来が不安視される今、自分で許容できるリスクを把握し、それに適した資産運用を始める必要に迫られています。

配偶者や子供がおらず、自分1人で生きていくのであれば許容できるレベルを上げることもできるかもしれません。
リターンは小さくてもいいからコツコツ着実に増やせるものが良い、という人もいるでしょう。
自分にあった運用方法を探すには、まずは自分の許容できるリスクを考えるところから始める必要があるのです。

それすら面倒くさい!という方には、wealthnaviなどロボアドバイザーと呼ばれるものに頼ると良いでしょう。
投資信託の一種ですが、最初にヒアリングによるリスク許容度を判定し、それに合わせた運用をAIが自動で行ってくれます。
もちろん投資信託である以上、資産が減る可能性(リスク)は少なからず存在します。事前によく調べて、内容を理解した上で利用するようにしましょう。