不動産投資
不動産への投資も、資産運用を考える上ですぐにイメージされるものでしょう。
賃貸用のアパートを購入し、家賃収入を得るというのももちろんですが、自分で住むためのマンションを買い、10年住んでほぼ同額で売却すれば、その10年間の家賃が浮いたことになるため、これも立派な資産運用と言えます。
不動産投資の種類やリスクについて、わかりやすくまとめました。
不動産投資の種類
不動産投資は大きく以下の2つに分けることができます。
ワンルーム投資
分譲マンションの中の1部屋だけ購入し、それを貸しに出します。
1部屋だけである分、購入にかかる初期費用や維持費は抑えられますが、借り手がいない間は収入が0になるなど、考慮しなければいけないリスクもあります。
自分で住むための家を購入し、住むのに飽きたら貸しに出すなり売りに出す、というのも選択肢の一つです。
一棟買い投資
マンションやアパートなどを一棟まるごと購入し、部屋を貸しに出します。
すべての部屋がスムーズに貸し出せれば大きな家賃収入を期待できますが、初期費用・維持費いずれも高く付くのでリスクも大きくなります。
不動産投資のリスク
まず一番に考えなければいけないリスクとしては、「借り手がちゃんと見つかるのか」ということです。
自分で住むための家であれば良いですが、家賃収入を目的とした不動産投資をするのであれば、借り手が見つかるかどうかは死活問題となります。
購入後の家賃収入をアテに、身の丈に合わない不動産を購入したものの、うまく借り手が見つからず維持費だけが嵩み、ローンが払えなくなり不動産を銀行に取り上げられてしまった。そんな失敗談も決して少なくはありません。
このような空室リスクはもちろんですが、その他に滞納リスクもあります。
入居した借り手が毎月ちゃんと家賃を払ってくれるとは限りません。その回収にも大家である自分自身が動かなくてはいけないのです。
不動産会社の営業は、百戦錬磨のプロです。嘘とならない範囲で相手を口車に乗せることなど、彼らからしてみれば簡単な事なのです。
始めは買うつもりなんてなかったのに、いつ間にか話が進んでいる、そんな時は一度冷静になってゆっくり考える時間を作りましょう。
不動産投資の良い点
不動産投資にも良い点はいくつかあります。大きくわけて3つあるメリットをご紹介します。
年金の代わりになる可能性
年金とは働けなくなった年寄りが生活に困らないよう、継続的に収入を得ることができる制度です。
しかしこの年金制度、我々が対象となる頃に今のルールのまま残っている可能性はほぼ0でしょう。
不動産投資がもし仮にうまく行き、長期的に安定した家賃収入を得ることができるようになれば、万が一年金制度が崩壊していたとしても老後の安定収入としてあなたを助けてくれるかもしれません。
生命保険の代わりになる可能性
不動産を購入する場合、ほどんどの方は長期的なローンを組むことになるかと思います。
もし万が一契約者が亡くなった場合、「団体信用生命保険」というものが下り、このローンの残債を遺族が払う必要がなくなります。
購入した不動産を丸々残すことができるので、生命保険としての役割をこなすことになります。
あくまで配偶者や子供など、家族がいる場合に生まれるメリットと言えます。
相続税対策ができる
不動産も相続税の対象にもちろんなるのですが、現金のまま相続するよりは不動産の方が評価額の面で低額に抑えられるケースが多いです。
相続をする前に不動産を購入して税額を抑えるのは一つの選択肢としてありですが、そもそも収益性が低く価値のない不動産を無理に買っても本末転倒になりかねません。
もしも購入するのであれば、ちゃんと収益の見込める不動産かどうかを吟味しましょう。
安易に購入を決めないように
家賃による毎月の固定収入というのは非常に魅力的です。
しかし、不動産投資の良い面にばかり目を向けて、リスクを考慮しないまま手を出すのはあまりにも危険です。
その土地や建物の将来性や現在の価値を、しっかりと判断できるだけの目を持っていなければ、大抵の場合失敗に終わるでしょう。
不動産会社の営業マンは、正直あなたの将来のことまでは考えてくれません。
その場で物件を売ることをとにかく優先するため、メリットだけを強調してアピールしてくる傾向にあります。
そのような勧誘に振り回されることなく、しっかりとリスク面まで考慮した上で判断するよう心掛けましょう。